『ニーチェの馬』 (タル・ベーラ監督) のレビュー

>>監督:タル・ベーラ
>>2011年制作
>>尺:154分
>>モノクロ
>>フォーマット:35㎜ 1:1.66
>>映画ウェブサイト:http://bitters.co.jp/uma/index.html

予告編

2002年2発目。
3月のNo残業Dayを利用して、ぴあのミニシアター回数券を使って渋谷のシアター・イメージ・フォーラムで観てきました!
3ヶ月近く、ずいぶん時間が経ってしまいましたがレビューをしてみます。

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雑感

一言で言えば「ラリホー映画」
つまり眠いです。それにやたら長い。2時間半ですからッ!

コイツ、映画の「え」の字もわからん奴め!と映画通の人に言われそうですが・・・。

しかし体は正直です(笑)

だってさ、

  • 白黒で
  • 台詞がほとんどない
  • 1つのシーン以外登場人物は2人+時々馬(笑)
  • 僻地の一軒家のみ
  • 着替えて、ジャガイモ食っての繰り返し、ほんとそれだけ

ですよ?コレが面白い分けないじゃないですか!
観て、ウツラウツラしての繰り返し。

じゃなんで観たの?
タル・ベーラ監督作品だからですッ!
diceは以前同監督の『ベルクマイスターハーモニー』という作品を観ました。
しかもDVDも持ってます(笑)
それは面白いかって?

い~や、『ニーチェの馬』と変わらんよ(爆)
白黒で、やたら尺が長くて、眠い映画です!

それでも観たくなるのがこの監督!(でも次回作はもういいかも)
先に言いますがこの作品を観る価値を見出そうとすれば

  • 映画通を気取れる!!(爆)
  • 映像系の仕事をしてる人が勉強のために
  • もしくは志そうとしている人が勉強のために

娯楽映画しか観ない人は絶対「つまらん」というはずです
ちょっと通を気取ってみたい場合はフランス映画、ゴダール監督から入ったほうが無難です!

だってこの作品は芸術性に尖がってる監督の作品だからです!

さて、ここからはdiceなりにこの作品の魅力をあげていきます。
まず一つ

1カットの長回しがパネェっす!!!!

だいたい十年前、短いカットをバシバシ曲に合わせてつないでいくのが全盛でした
その中で当時『ベルクマイスターハーモニー』を劇場で見たときは衝撃的で逆に新鮮でした
凄い緊張感ですよ!
だってフィルムは高いんでしょ?失敗したらやり直しなんて大変すぎる!
逆にタル・ベーラは殆ど長回しです!この『ニーチェの馬』例外ではなく!
ちなみに十年前は短いカットが全盛だったけど、ここ数年はシーンをシームレスでつなぐのがしばらく流行ってますな。

どのカットを静止画として抜いても絵になる構図のカッコ良さ!

自分は寝たのにもかかわらず『ベルクマイスターハーモニー』のDVDを買ったのはある意味写真集を買った気持ちです。
そう、ひきつけられるんですよ、カッコイイんですよ、でも眠いんだけど

陰影描写が目の保養になる位凄い!

まぁ、凄すぎて、おなかいっぱいになって寝ちゃうんですが・・・。
だから寝た分DVDで取り戻したい!

とまぁこんなところです
あと、東欧の薄暗い感じ(行った事ないけどそういうイメージあるよね?)が表現されてます
衝撃のラストはこの世の終わりかと・・・。

ちなみにタルベーラはこんなことを言ったらしいです。

「神はこのクソみたいな世界を6日間で創ったわけですが、この作品では世界が逆行していく6日間を描いたのです。」

なんか、観終えて3ヶ月経過してこの彼の言葉を発見したとき鳥肌が立ちました。

 

ま、怖いもの観たさでいいんで是非一度体験してみては!?

ちなみに、同監督の『サタン・タンゴ』という作品は7時間半というとんでもない上映時間です。
とても怖くて観れません。
人間の集中力なんて長時間持続しないんですから・・・。

評価

気軽に観るとヤケドします(笑)
★1.9/5 一般ウケしない映画です。娯楽映画を好む人は観ない方がいいです、きっといい睡眠導入剤となるでしょう。
今回の採点の低さはあくまで一般受けしない点です。芸術的に観れば2.9位かも、コレで眠くなければ4.0はいくんですがね・・・。
でもタル・ベーラらしいと思います(ってコレが2作目の鑑賞なんですが、えらそうなことはいえませんね)

この作品を知ったきっかけ・見に行ったきっかけ

『伊藤さとりと映画な仲間たち』というYouTube番組の仕事で西島秀俊さんを撮影したんですがその時↓

(↑ちなみに撮影はdiceがしてます)

彼の口から「タル・ベーラ」が出てきてビックリ!
西島秀俊さんは盛んに『ニーチェの馬』を勧めていました。
あ~、またあの監督の映画が観れるんだ?
そして、帰社してからネットで予告編を視聴し
あのタル・ベーラのカッコイイ画に騙され!?
今度は昔より大人だから眠くならないと思い
リベンジを兼ね!?観にいったわけです。

なので、西島秀俊さんと仕事しなかったらこの映画の存在すら知らなかったでしょう。
ちなみに彼は小津安二郎監督の『麦秋』も勧めてました。
相当映画通なんだなぁと思いました、しかし伊勢谷友介さんは映画監督でもあるのに『麦秋』を知らないのは驚きでした映画の教科書に出るような作品ですからね、逆に通が唸るような映画を観ていなくても、アウトプットする情熱があれば映画は取れるんだと思いました。それより彼は「爆臭~超臭い」と勘違いしたのはウケます。

ちなみにこの記事で出てきた映画作品でAmazonにあったのを上げておきますね
過去のタル・ベーラ監督作品

小津安二郎監督の『麦秋』爆臭ではないです(笑)

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