ジブリ映画 米林宏昌監督『思い出のマーニー』を観てきました。
NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』の 「美術監督・種田陽平」の回(2014年8月25日放送)を観て、この作品に興味を持ったのがキッカケです。
美術監督×種田陽平×アニメーション作品
美術監督・種田陽平
日本の映画美術監督。
『スワロウテイル』で第20回日本アカデミー賞・優秀美術賞。
映画のほか、テレビ番組、CM、イベント、空間デザイン、舞台美術、アートブック等、国内外の幅広い分野でデザイン・ワークを展開している。
『プロフェッショナル 仕事の流儀』で彼のストイックというか作品作りに臨む姿勢に感銘をとても受けました。
細部を突き詰めて完成度を上げていく求道心というかは同じものづくりをする人間として尊敬できるし刺激をとても受けました。
今回この姿勢で彼はアニメーション映画に初参入したわけです。
アニメ作品なのに背景を徹底して描き込むっ!描き込むっっ!!
アニメーション作品は一般的にキャラを映えさせてナンボなんで、
背景を主張させないように極力ディティールをそぎ落としディフォルメというかシンプルにします。
しかし彼はその逆を行き「細部まで徹底して描き込んだ」んです!
『思い出のマーニー』雑感レビュー
『思い出のマーニー』の背景は本当にハンパなかった!
細かいパーツやら色々網羅され描かれています。
特に鳥肌が立ったのは、空き家の湿めっ地屋敷の経年劣化の描き込みが凄い!
建材~木の傷みっぷりとか・・・。
さすが実写映画の美術をやってきた人の仕事を感じます。
背景の描き込み手数が多いとキャラクターが映えないんじゃないか?という説が崩れましたね。
スゴイ!(小並感w)
『思い出のマーニー』はこの描き込んだ背景が間違えなく作品の空気感を作り上げていると言うか支配しています。
支配って言うとなんか強引な感じですね、作品の基礎でありメインの大黒柱です。
この物語には欠かせない表現ですね。描きこまないと深みが出ませんし、この物語と釣り合いが取れなくなり、崩壊すると思います。
この描きこまれた背景がベースにあって、「ああ、いい話だったなぁ」と思えるわけで、
作品の世界に入りやすいんですよ!背景の深みが観るものすべてを作品の中にいざなうというか没頭して作品と向き合える。
家族愛。心温まるいい話です
ストーリー展開的に、主人公とマーニーの出会いが唐突というか、
面識無いのにすぐに仲良くなることに違和感を感じました。
しかし、物語が進めまば納得しました。
あまりつっこんでネタバレするのもなんなんであまり細部は語りませんが、
この物語のテーマは「家族愛」ですね。
ラストはジーーンとくるんで、涙腺がゆるい人は・・・。
〆
序盤は「うーーん!?」って感じだったけど、
終わったら「ええ、話やった(TT)」になります。
背景も凄いんですが、
背景の奥深さとストーリーの一体感がこの作品の最大の見所でしょう。
オススメです。
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折角コメントいただいたのにスイマセンm(__)m
パーマリンク変更しても何とか表示できる方法を現在模索中です。