近頃もっぱらFREAKSですがFANKSでもありTKを崇拝してる dice(@dice_dDtea)です。
TM Network の影響で DTM を始め じゅ・・・!? 20年・・・、
(え!?もう20年経つんだなorz)
当然、オリジナル曲作曲にはその影響が色濃く出ます、
(小室進行\(^o^)/バンザイ)
やっぱり転調にも傾倒しますよね・・・。
さて、
最近、しばらく停滞していた作曲活動も再開し始めたんで、
これを機会に 転調についてまとめてみました!
転調とは?(ざっくり)
ドレミファソラシドの音階のの基準が変わること。
例えば(長調の場合)、
「ド」が基準なら音階は「ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ-ド」です。
それが、
「レ」を基準とする場合は「レ-ミ-ファ#-ソ-ラ-シ-ド#-レ」となります。
(キラキラ星の例)
「ド」が基準の音階で「ド~ド~ソ~ソ~ラ~ラ~ソ~」ってメロディーを
「レ」が基準の音階に転調すると「レ~レ~ラ~ラ~シ~シ~ラ~」となるわけです。
転調の心象
転調は現在のJ-POPシーンには欠かせません。
しかし、作曲家の方々はテキトーにキーを変えてるわけではありません。
まぁテキトーに変えても違和感無ければ無問題なんですがねw
調はこんな感じになってますね。
– C – G – D – A – E – B – F# – C# – C♭ – G♭ – D♭ – A♭ – E♭ – B♭ – F – C –
遠い調(遠隔調)に変化すればするほどインパクト大
各調それぞれ12段階の音から7音だけ選抜して音階を構成しています。
遠い調に行けば選抜される音があまり重複しなくなるからです。
(よーは同じ音を使わなくなるから変化が大きく感じる)
例えば、よく曲の終盤にある 1半音上げ転調
「B」から1半音上に上げて「C」にすると5つ飛ぶんでインパクト大です。
【C】は「C – D – E – F – G – A – B 」白鍵7、黒鍵0
【B】は「B – C#- D#- E – F#- G#- A#」白鍵2、黒鍵5
この2つの調で重複する音は「E」と「B」の2音のみ!
近い調(近親調)であれば自然な転調
それは今まで使っていた音と大して変わらないからです。
例えば、属調に転調
「C」から隣の「G」への転調は調号が1つしか変わらないので、
【C】は「C – D – E – F – G – A – B 」白鍵7、黒鍵0
【G】は「G – A – B – C – D – E – F#」白鍵6、黒鍵1
「F」が「F#」に変化するだけで、つまり変化は少ないのです。1音だけですからね?変わるのは。
6音が今まで使ってきた音と重複するから違和感の無い自然な転調となるわけですね。
調号記号が多ければ多いほど緊張感が生まれる
これはあの浅倉大介氏のインタビューの言葉なんですが、
#の数が多ければ多いほど緊張感が出て、
♭が付けば付くほど安定感が出る。
『浅倉大介の作曲・アレンジ教室』 で語っています。
まぁ感覚的なものなんで「オカルトだ!」といわれてしまえばそれまでなんですが・・・、
音楽の印象とかって理論で理解するんじゃなく感覚で捉えるものなんで信じても面白いんじゃないかな?と思います。
だってこーいうのって「本当かどうか科学的に証明できないから嘘!」と言われますが
逆に「嘘であると科学的に証明もできていない」のも事実。
まぁ使い手の肌感覚、経験則で判断してください。
転調の定番
1.属調へ転調
調号的に
「#」が一つ増える、もしくは、
「♭」が一つ減る転調です。
前述の
– C – G – D – A – E – B – F# – C# – C♭ – G♭ – D♭ – A♭ – E♭ – B♭ – F – C –
で言えば「右隣」へ1つ変化するのが属調へ転調です。
特徴
・音の変化は1音だけ。(第4音が半音上(#)になるだけ)
つまり近親調への転調なので違和感が少ない自然な転調効果が生まれます。
・浅倉大介的に言えば、1段階緊張感が増す転調。
2.下属調へ転調
調号的に
「♭」が一つ増える、もしくは、
「#」が一つ減る転調です。
属調とは逆。
前述の
– C – G – D – A – E – B – F# – C# – C♭ – G♭ – D♭ – A♭ – E♭ – B♭ – F – C –
で言えば「左隣」へ1つ変化するのが属調へ転調です。
特徴
・これも音の変化は1音だけ。(第7音が半音下(♭)になるだけ)
近親調への転調なので違和感が少ない自然な転調効果。
・浅倉大介的に言えば、1段階安定感が増す転調。
3.平行調へ転調
調号変化は一切無しで、
長調(メジャー) ←→ 短調(マイナー) が変化するだけの転調です。
例えば、
「Cメジャー」から「Aマイナー」への転調
「G#マイナー」から「Bメジャー」への転調
など調号変化せずにメジャーとマイナーが変化するだけ。
特徴
・「使う音」を変えずに曲の雰囲気を自然に変えることができる転調。
・一番の近親調なので自然な転調効果。
・気付かれ難い転調の一つ。
4.同主調へ転調
調の主音をそのままに、
長調(メジャー) ←→ 短調(マイナー) が変化するだけの転調です。
例えば、
「Cメジャー」から「Cマイナー」への転調
「G#マイナー」から「A♭メジャー」への転調 (G#=A♭)
など調の主音を変化せずにメジャーとマイナーが変化するだけ。
特徴
・「音域」を変えずに曲の雰囲気をガラリと変えることができる転調。
・遠隔調ほどではないがそこそこ使う音に変化(7音中3音)があるので、
平行調への転調よりはインパクトあり。
・ただしメロディックマイナースケールなら1音しか変化は生まれないので近親調といえる。
近親調なので自然な転調効果。
ってか、同主調は遠隔調か?近親調か?
例えば、Cの同主調に転調
調号的に3つ変わる。
【Cメジャー】は「C – D – E – F – G – A – B 」白鍵7、黒鍵0
【Cマイナー】は「C – D – Eb- F – G – Ab- Bb」白鍵4、黒鍵3
変化は3音。遠いか?近いか?何とも言えないビミョーな距離感の変化である。
メロディックマイナースケールなら1音しか変化が無い
第3音が半音下がるかの変化だけなので、
変わりっぷりは「属調」や「下属調」と同じレベル。
なのでこの観点では近親調と言ってもおかしくない。
音楽理論所などの見解
dice手持ちの音楽理論の教本とか色々見るとどのソースも総じて
「同主調は近親調の一種」
と定義している。
まぁ、出版されている文献じゃないけどイチオーWikiを引用。
近親調
関係調の中でも、次の6つの直接的な関係のある調を近親調(きんしんちょう、related key)と呼ぶ。・属調(ぞくちょう、dominant key)
・下属調(かぞくちょう、subdominant key)
・平行調(へいこうちょう、relative key)
・属調平行調 – 属調の平行調。
・下属調平行調 – 下属調の平行調。
・同主調(どうしゅちょう、parallel key)出典: 関係調 – Wikipedia
というわけで
「同主調は近親調の一種」
と認識します。
5.平行調の同主調へ転調
変換過程が2段階の転調です。
まず先に「平行調」にして、
それを「同主調」に変化した転調です。
言葉だと「なるほど、よくわからん!」なので、例を・・・、
例えば、TM Networkの『Get Wild』
この楽曲は、
Aメロ~Bメロと「Dメジャー」で進行し、サビで「Bメジャー」へ転調します。
一見「Dメジャー」から「Bメジャー」へ何の脈略も無い転調に見えますが違います。
まず「Dメジャー」を平行調にすると
「Dメジャー」(調号#が2つ)の平行調は、
「Bマイナー」ですね。
更にそれを同主調にすると
「Bマイナー」を同主調に変換すれば「Bメジャー」
そう、この転調にはこういうカラクリがあったんですね!
(わりとFANKSなdiceは転調を勉強してまずココで感動しました!)
「平行調の同主調へ転調」は『Get Wild』のサビへの転調です。
特徴
・平行調、同主調転調と違いメジャー/マイナーの変化は無し。
・変化する音は同主調転調による7音中3音だが、平行調転調が入るので主音も変化し変わった感が出る。
お手軽に一発で「転調したなぁ」感が出せるwww
・TK的でFANKSなDTMerなら必ずやりたくなる転調w
6.同主調の平行調へ転調
上記の逆です。
やってることは似てますが変換の順序がテレコなんで結果が違います。
例えば、「Dメジャー」
平行調→同主調
「Dメジャー」ー(平行調)→「Bマイナー」ー(同主調)→「Bメジャー」
同主調→平行調
「Dメジャー」ー(同主調)→「Dマイナー」ー(平行調)→「Fメジャー」
特徴
・同じく平行調、同主調転調と違いメジャー/マイナーの変化は無し。
・平行調の同主調へ転調と同じ。
・これもTK的でFANKSなDTMerなら必ずやりたくなる転調w
7.半音上のキーへ転調
単純にキーを半音上げるだけ。
DAWなら転調する部分全て選択して1マス上にドラッグするだけ。
特徴
・たかだか半音だけの変化だが調号的にはかなりの変化。
・音域も半音変わるだけだが変わった感が強いインパクトのある転調の一つ。
・最後の盛り上がりでサビで畳み掛ける時に有効でよく使われる転調。
・これもTK的でFANKSなDTMerなら必ずやりたくなる転調w
たかが半音違い?しかし使う音が大幅に変化
「Cメジャー」を半音上の「C#メジャー」にすると・・・、
【C メジャー】は「C – D – E – F – G – A – B 」白鍵7、黒鍵0
【C#メジャー】は「C#- D#- E#- F#- G#- A#- B#」白鍵2、黒鍵5 (E#=F、B#=C)
調号的に#7つも違いますし、
重複する音の数も7音中2音のみで、5音無かった音が出てくる変化です。
なのでたかだか半音の変化ですが、音楽的にエネルギーが高い変化といえますね!!
音楽理論って奥深いんだね
学生時代は音楽の授業が嫌いだったんで蔑ろにしてきたけど、
音楽理論って実は数学的で理系人間ならハマりやすい学問ってことがよく分かりました。
転調ってただ闇雲にテキトーにやってるわけじゃないんですね?って感じです。
ちゃんと理論があって、それに基づいてやってる!
まぁ、デザイン系も含めてクリエイティブ系の天才は
「理論を勉強しなくても無意識に理論に則した表現をする人」
なんですよね。
逆に天才でなくても
「理論を勉強すればそれなりのクオリティーのものが生み出せる」
「そしてプロにもなれる!」
コレは確かです!
やっぱり重要なのは努力し続ける才能としぶとさの才能ですね。
ってなんか「いいこといったクサイ」終わり方で〆てみるdiceであった・・・。
努力をし続ける才能に幸多かれ\(^o^)/
それでは~
diceの音楽制作で欠かせない本たち
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パーマリンクを変えてしまったおかげで表示されなくなってしまいました。
折角コメントいただいたのにスイマセンm(__)m
パーマリンク変更しても何とか表示できる方法を現在模索中です。